序章だけで14時間、道中で幾度となくボスに苦戦しながらも、気づけばクリアまで96時間。
『空の軌跡 the 1st』は、遊び始めたら簡単には手放せない、そんなストーリーRPGでした。
プレイして終始感じていたのは、とにかく細部まで丁寧に作り込まれた傑作だということ。
今回は実際にPS5版をプレイした感想を、良かった点も気になった点も含めて正直にレビューしていきます。
『空の軌跡 the 1st』はどんなゲーム?
2004年発売の『英雄伝説 空の軌跡FC』を、フル3DでリメイクしたストーリーRPGです。
舞台はリベール王国。遊撃士(ブレイサー)見習いのエステルとヨシュアが、失踪した父カシウスを探して旅に出るところから物語が始まります。
戦闘は、フィールドを自由に動き回るアクション操作と、コマンド選択のバトルをシームレスに切り替えられる仕様。
クラフト(必殺技)やアーツ(魔法)を駆使しながら戦う、歯応えのあるバトルシステムが特徴です。
実際に遊んで良かった点
とにかく丁寧に作られている
プレイしていて何度も感じたのが、「本当に細部まで手を抜いていない」ということです。
町ごとのBGMや街並みの雰囲気、キャラクター同士の掛け合い、サブクエストの一つひとつに至るまで、作り手のこだわりが伝わってきました。
派手さで押すタイプのRPGではなく、じっくり丁寧に積み重ねて世界を作り込んでいくタイプの傑作だと感じます。
街や仲間との丁寧な作り込み
一番わかりやすかったのは、街ごとの雰囲気の違いです。
特にボースの音楽は、旅の合間にほっとひと息つけるような、穏やかな雰囲気が印象的でした。
町ごとにBGMや空気感がしっかり作り分けられているのは、さすが老舗メーカーのファルコムだと感じます。
シェラザードやオリビエ、クローゼ、アガットなど、旅の途中で出会う仲間たちも一人ひとり個性豊か。
誰もが芯のある信念を持って行動していて、エステルとヨシュアとの関わりを通じて、少しずつその人となりが見えてくるのも魅力的でした。
王道ながら先が気になるストーリー
事件の黒幕が次々と入れ替わり、最後まで「本当の敵は誰なのか」を考えさせられる展開が続きます。
物語の終盤には、忘れられないくらい心に残る場面も用意されていて、続編『空の軌跡 the 2nd』への引きも見事。
クリア後すぐに次を遊びたくなりました。
正直に言うと…戦闘の難易度はかなり高め
ここは正直に書いておきたいのですが、**ボス戦の難易度はお世辞にも低くありません。**
序章の最初のボスから苦戦しましたし、中盤の強敵戦は10回以上、終盤のとある強敵戦は4時間近く挑み続けてようやく突破、というくらい歯応えがあります。
わたしが下手なだけかもしれませんが。(苦笑)
「JRPGは久しぶり」という方は、最初のうちは何度もやられることを覚悟しておいた方がいいかもしれません。
ただしこれはフォローしておきたいのですが、装備やクォーツ(アクセサリー的な強化要素)をこまめに整えたり、戦う前にステータス異常への対策をしておくことで、体感の難易度はかなり下がります。
詰まったら一旦レベル上げや装備の見直しに戻る、というオーソドックスな立ち回りが効くタイプのゲームなので、「難しい=理不尽」というわけではなく、「準備すれば必ず勝てる」設計になっている印象でした。
むしろこの丁寧な難易度調整も、作り込みの丁寧さの表れだと思います。
なお、サブクエストをこつこつこなしていれば、わざわざ別途レベル上げをする必要はほとんどありませんでした。
寄り道をしっかりすること自体が、自然な成長曲線につながる設計になっているようです。
体験版で序章まで無料で試せる
『空の軌跡 the 1st』は無料体験版が配信されており、ゲーム冒頭から序章終了まで、サブイベントやクエストも含めてまるごとプレイ可能です。
体験版で作成したセーブデータは製品版にそのまま引き継げるので、「アクションとコマンドを切り替える戦闘が自分に合うか不安」「昔のJRPGを遊びなれていない」という方は、まず体験版から試してみるのがおすすめです。
私自身も序章の時点でボス戦にかなり苦戦したので、体験版の段階で難易度の手応えを掴んでおけると、製品版を買うかどうかの判断がしやすいと思います。
クリアまでの目安プレイ時間
実際のプレイ時間はこんな感じでした。
- 序章クリアまで:約14時間
- 全体クリアまで:約96時間
96時間というのは、サブクエストをすべてこなし、各地の街の人たちともほぼ全員会話をした結果です。
メインストーリーだけを追うなら、もう少し短い時間でクリアできると思います。
逆に言えば、それだけ寄り道して楽しめる作り込みがされているということでもあります。
要チェック:プレイスタイルによって大きく前後するため、あくまで一つの目安としてご参考ください。
PS Plusのゲームカタログには入っている?
要チェック:本稿執筆時点(2026年9月)では、『空の軌跡 the 1st』はPS Plusの「ゲームカタログ」には登録されていません。
Nintendo Switch Online向けの期間限定「いっせいトライアル」が実施されたことはありますが、PS5ユーザー向けの同様のサブスク無料化は確認できていません。
今後カタログ入りする可能性もあるため、購入前にPS Store側の最新情報も合わせて確認してみてください。
まとめ:とにかく丁寧に作られた傑作
難易度は決して優しくありませんが、その分乗り越えたときの達成感や、キャラクターたちへの愛着はひとしおです。
何より、街並みからキャラクターの掛け合い、サブクエストの一つひとつまで手を抜かずに作り込まれていることが、プレイしていて随所で伝わってきました。
派手さよりも積み重ねの丁寧さで魅せてくる、間違いなく傑作と呼べる一本です。
エステルとヨシュアの旅の続きが気になって、私自身もすでに続編『空の軌跡 the 2nd』に手を伸ばしています。
じっくり時間をかけて一つの物語に向き合いたい方、丁寧に作り込まれたJRPGを求めている方には、自信を持っておすすめできる一本です。
